北国の丸坊主

真面目な事がひとつも書けん

モテたい衝動が爆発するラーメン屋が近所にあるのです

 

 

『こちらの席へどうぞ〜』

 

近所のラーメン屋では、店に入るなり店員さんが席へ誘導してくれます。

 

とても明るく親切な店員さんばかりです。

 

雰囲気も活気があって素晴らしいです。

 

 

…が、なぜでしょうか?

 

 

なぜ私はこんな気持ちになっているのでしょうか?

 

 

『好きな席に座りたい…』

 

 

突如こんな衝動に襲われます。

 

 

席への誘導をガン無視して、どしんと好きな席に座り、店員さんが

『あのぉ〜、お客様すいませ…』

と近寄ってきた所に、引くほどのキメ顔で

『バリかたで!!』

かましてやりたい。

 

 

こんな衝動に襲われるのです。

 

 

いったい私はどうしてしまったのでしょうか?

 

 

相当なストレスが溜まってるんでしょうか?

 

 

店員さんに横柄な態度をとる男は総じてクズです。これではモテません。

 

 

こんな男がモテるという情報はどんだけネットサーフィンを繰り返しても擁護する人間すら現れませんでした。

 

 

私の場合はまだ未遂なので、この非モテ男に該当するかは分かりませんが、もしも虫の居所が悪ければ、違う席に座りバリかたコールをかましていたかもしれません。

 

 

非常に危険です。

 

 

モテたいです。

 

 

好きな席に座った瞬間、バイトの女の子からはヤバい奴に認定され、ワンチャンすら逃してしまう可能性があります。

 

 

が…

 

 

好きな席に座りたいのです。

好きな席に座りたいし、この店のラーメンを食べたいのです。

 

 

こうして私は

『モテたいのに食べたい』

という意味不明な状態に陥っているのです。

 

 

『モテる』『食欲』

 

この2つは生物学的観点から考えても究極の選択です。

モテることを優先すれば飢餓状態に陥り、食欲を優先すれば子孫繁栄の妨げになります。

 

 

 

 

 

え、何ですか?

 

『ラーメン以外を食えば良いだろう』

そのようなチープな質問には、このような答えが適切です。

 

 

 

 

 

 

 

 

『私はすでにラーメンの口になっている』

 

 

なので、ラーメン以外は受け付けません。

 

 

1日汗水垂らしてながら労働し、帰宅準備をしている時にふと『ラーメンが食べたい』と思ってしまったのです。

 

 

この段階ではモテるモテないなどは一切考えておりません。ラーメンのことで頭がいっぱいになっています。

 

 

そしていざ店に到着し、ラーメンにありつける事に安堵した瞬間には、モテたいという潜在意識が目覚めているのです。

 

 

そこにすぐさま

『こちらの席へどうぞぉ〜』

が飛んでくるわけです。

 

 

好きな席に座りたいのに…

 

 

この苦しみが分かるでしょうか?

 

 

 

このラーメン屋と末長い付き合いをしていくためには

『誘導を無視して好きな席に座りつつ、ラーメンを美味しく食べ、かつモテる』

方法を考えなくてはいけません。

 

 

 

 

手順としては

まず、席への誘導を無視した段階で怪しまれるのには、一旦耐えます。

 

 

そして、ここからが本番です。

ここで自分の身体的特徴を活かします。

 

私は身長178cmの体重60kgという、いわゆるガリガリ体型です。

 

そんな私が替え玉を2回、3回と注文するとどうでしょうか?

『おや?』と思うのではないでしょうか?

 

 

そして、バイトの女の子たちも

 

 

『この人、痩せてるのに意外と食べるのねぇ……』

 

『え?替え玉3回目?!、普段どんな食生活をしているのかしら……』

 

『追加で餃子も?!!!、痩せてるのになんて素敵な食べっぷりなの!?

 

というふうになるわけです。

デブが大食いするのとは印象が雲泥の差です。

 

 

完璧な作戦ではないでしょうか?

 

ラーメンをお腹いっぱい食べ、好印象を与える事ができるのです。

最初に席の誘導を無視した事なんか綺麗サッパリ忘れ去られているはずです。

 

 

 

そして最後にブラックカードでお会計すれば、そのままベッドインです。